- 災害に備えて水を用意したいけど、どのくらい用意すればいい?
- どこに保管すればいいのだろう?
- 備蓄方法と収納方法を知りたい
そんなお悩みを解決します。
- 備蓄する水の量が分かる
- 水の備蓄方法が分かる
- 水が多めに必要な家庭が分かる
災害用に水を備蓄しようにも「どれくらい必要」で「どこに保管」すればいいか分からないですよね?
水を備蓄するなら「保存水」を選ぶべきです。
普通の水は長期保存に向いていないので、いざというときに使えないかもしれないからです。
本記事では『備蓄には保存水を選ぶ理由』『どれくらい水を備蓄すればいいか』『水を備蓄するアイデア』を紹介します。
水の備蓄方法や収納方法が分かり、生命を維持するための災害対策ができるようになります。
備蓄とは
備蓄とは、災害が起きたときに備えておく「食料品や飲料水」を指します。
大規模な災害が発生すると
- 電気
- 水道
- ガス
などのライフラインが止まってしまうこともあります。
ライフラインが止まってしまうと生活に大きな支障が出てしまうので、そうした場合に備えるのが「備蓄」です。
災害の備えで万が一に備える
災害への備えは日頃からしておきましょう。
災害はいつ発生するか誰にも分からないからです。
当ブログでおすすめしている、災害に備えて用意すべきものは下記の通りです。
- 保存水
- 非常食
- ポータブル電源(モバイルバッテリー)
- 簡易トイレ
- 防臭袋
- ウェットティッシュ
- 体拭きシート
- 歯磨きシート
- お湯のいらないシャンプー
- ウォーターバッグ
- カセットコンロ
- IHクッキングヒーター
- リアカー
上記は災害でライフラインが止まってしまった場合を想定しています。
最低限必要なものだけをリストアップしていますので、あなたにとって必要な備蓄品を追加し、より充実した災害対策をしましょう。
それぞれの備蓄品については、【災害後を生き抜く】自宅避難に必要な備蓄品リスト一覧【日頃から備える】で詳しく解説していますので、そちらも参考にしてください。
水の備蓄を最優先で行う
備蓄する水は最優先に選んでください。
水は生命を維持するのに、最重要なアイテムだからです。
人は空腹でも2週間は生き延びれると言われています。
しかし人は水がないと4〜5日ほどで動けなくなってしまうほど、水は私たちにとって生命線となるので、水は一番最初に備えましょう。
水を備蓄すると同時に、以下の3つを「備蓄水の3原則」として覚えておいてください。
- 災害時は脱水に注意する(子どもや高齢者は脱水予防が難しい)
- 1日3Lを用意する(大人1人分、ペット用の水も忘れずに)
- 節水術を身につける
水は備蓄品の中で一番重要な備蓄品ですので、他にも用意するものはありますが水は必須で備蓄しましょう。
災害備蓄には保存水を選ぶ
災害に備えて水を購入する際は「保存水」を選びましょう。
市販の水は、保存できる期間が短いからです。
災害備蓄用の水を選ぶ際には、いくつかポイントがあります。
- 保存水を選ぶ理由
- 水はどれくらい必要か?
- 水が多めに必要になる家庭
上記3つをそれぞれ紹介しますので、災害に備えるためにも適切に保存水を選びましょう。
保存水を選ぶ理由
災害に備えて水を用意する場合は「保存水」が基本です。
保存期間が長いので、腐らせてしまうリスクが減るからです。
市販の水の保存期間は「約半年〜1年」ですが、それに比べて保存水は「5年〜」と、市販の水とは保存期間が違います。
「保存水と普通の水は何が違うの?」と思われる人もいるでしょう。
保存水と普通の水の違いは、以下2つです。
- 殺菌処理の回数
- ペットボトルの加工
ペットボトルには見えない無数の穴が空いていて、少しずつ蒸発したり、水が傷んだりします。
保存水のペットボトルは見えない穴の数が少なく、普通の水よりも長く保存できるようになっています。
備蓄水はすぐ使うことを想定していないので、いざ使うときにも安心できる保存水を必ず選びましょう。
水はどれくらい必要か?
備蓄する水は最低でも3日分は用意しましょう。
国や行政からの支援が届くまで時間がかかるからです。
大災害が起こるとライフラインも止まってしまい、かつ支援もすぐ来れるとは限りません。
支援が届くまで凌げるよう、水はなるべく多めに用意しておきましょう。
用意する水の目安は
- 1人あたり1日3L
- 4人家族なら3日で36L(2Lペットボトル×18本)
となりますので3日分の水は最低ラインとし、可能ならそれ以上の水を備蓄してください。
(※ただし、上記はあくまで飲料水として計算しているので、生活用水は含まれていません)
水が多めに必要になる家庭
用意する水の量を説明しましたが、全員に当てはまるわけではありません。
中には多めに水を用意する必要のある家庭もあります。
具体的には、以下のような家庭です。
- マンションに住んでる家庭
- 赤ちゃんがいる家庭
- 妊婦さんがいる家庭
- 高齢者・足の不自由な人がいる家庭
なぜ多めに用意しておくべきなのかを、それぞれ説明します。
マンションに住んでる家庭
マンションに住んでいる場合、水は多めに備蓄しましょう。
災害で停電になってしまうと、給水できなくなってしまう可能性があるからです。
マンションでは電気で動くポンプで給水していること多く、もし屋上に貯水タンクがある場合でも、ポンプが動かなければ使えなくなってしまいます。
そのため停電が長引くと水が足りなくなってしまうので、停電にならない場合を想定するのではなく、常に最悪の事態を想定して防災準備をしてください。
赤ちゃんがいる家庭
赤ちゃんがいる家庭は、通常よりも多めに防災備蓄をしましょう。
大人よりも水を多く使うからです。
- おむつ
- ミルク
- 体やお尻を洗う
- 衣服を洗う
- 哺乳瓶の消毒
など赤ちゃんには水を多く消費しますが、災害時であっても赤ちゃんの安全面は最優先したいところです。
大切な赤ちゃんにいつもの育児ができるよう、水はかなり余裕をもっておきましょう。
妊婦さんがいる家庭
妊婦さんがいる場合も水は多く必要です。
通常よりも水分補給が多く必要だからです。
赤ちゃんがお腹にいると代謝が良くなり、赤ちゃん分の水分補給も必要になる、ため妊婦さんがいる場合は大人もう一人分は用意しておきましょう。
また備蓄水を選ぶときはミネラルウォーターなど、なるべく良質な水を選ぶようにしてください。
高齢者・足の不自由な人がいる家庭
高齢者や足の不自由な人がいる場合、余裕をもった備蓄をしましょう。
水を運ぶのは重労働なので、給水がきても取りにいけないかもしれないからです。
大人が1日に必要な水の量は3Lです。
給水がきたときは、ある程度まとまった水を持っていくことになりますが、高齢者や足の不自由な人では、持ち運ぶのに相当苦労するでしょう。
何回も往復できないかもしれないので、水不足になってしまう可能性もあります。
特にマンションの場合、停電でエレベーターが止まることも想定でき、上層階に住んでいたら水を運べないかもしれませんので、そうしたリスクを回避するために、備蓄水は十分に確保しましょう。
水を備蓄するアイデア
「災害に備えて水を用意するのは分かったけど、いきなり備蓄するのは…」と不安になった人もいるでしょう。
ここからは水を備蓄するアイデアを紹介します。
- 「ローリングストック」で賞味期限を気にしない
- 水をなるべく節約するグッズも併用する(ラップ、アルミホイル、ポリ袋)
- 備蓄水の収納は「分散」が基本
- 水はベランダに備蓄してはいけない
- 生活用水の備蓄は腐るので、お風呂にためる
上記5つを紹介します。
「ローリングストック」で賞味期限を気にしない
「ローリングストック」とは、普段から食べているものや飲んでいるものを多めに買っておき、使った分だけ買い足す備蓄方法です。
備蓄水にも使えますが、備蓄全体の基本の考え方として使われています。
賞味期限を心配することなく、無理しないで備蓄することが可能です。
こうした考えは水にも応用できるので「ローリングストック」で賞味期限を気にしない備蓄を始めましょう。
水をなるべく節約するグッズも併用する
いざというときに役立つので、節水術も身につけておきましょう。
水を多めに備蓄しても、使ったら減るからです。
たとえば
- サランラップ
- アルミホイル
- ポリ袋
などが節水術として活用できます。
- サランラップをお皿に巻いて使えば洗い物を減らす
- 鍋にアルミホイルを巻いて、調理し洗い物を減らす
- ポリ袋に食材をいれて湯煎して調理
上記のような節水術が災害時に役立ちます。
災害時の水は貴重なので、少しでも節水できるような方法を学びましょう。
備蓄水の収納は「分散」が基本
備蓄水はなるべく分散して置きましょう。
家具や建物の倒壊で、水の保管場所に辿り着けないかもしれないからです。
そのため、ある程度分散させて置いておく必要があります。
- 寝室
- 玄関近く
- リビング
- 物置
- 2階の部屋
などに分けておき、一箇所にまとめないようにしましょう。
東日本大震災では津波で家屋の1階が浸水してしまったため、2階に水を置くのが一般的になりました。
備蓄品や防災グッズに置き場所については、防災セット・防災グッズ・備蓄品の置き場所のコツ|戸建とマンション別に解説で詳しく解説していますので、そちらも参考にしてください。
水はベランダに備蓄してはいけない
備蓄水の置き場所にベランダを選ぶ人がいますが、おすすめしません。
水が傷んでしまい、備蓄水として使えなくなるからです。
備蓄水に限らず、水は直射日光に当てないようにするのが鉄則です。
直射日光に当ててしまうと水が傷んでしまいますし、ペットボトルは多少なりとも空気を通してしまうので、外に置くこと自体がおすすめできません。
そのため備蓄水は屋内に置くようにしましょう。
生活用水の備蓄は腐るので、お風呂にためる
ここまで備蓄水に必要性を説明しましたが、生活用水は別で用意してください。
本記事で紹介した備蓄水の量はあくまで飲料水で、生活用水は含まれていないからです。
生活用水まで備蓄するとなると大量の水を用意しなければいけないため、生活用水はお風呂に貯めることをおすすめします。
お風呂の水はすぐに抜かず、次にお風呂に入るまで残しておけば、いざというときの生活用水として利用できます。
生活用水はお風呂にためておくことで、洗濯や洗い物の水として使えますよ。
水の災害備蓄まとめ
以上が、『備蓄には保存水を選ぶ理由』『どれくらい水を備蓄すればいいか』『水を備蓄するアイデア』でした。
最後に本記事の内容をまとめておきます。
災害備蓄には保存水を選ぶ
- 「保存水」が基本
- 1人あたり1日3L必要
水が多めに必要になる家庭
- マンションに住んでる家庭
- 赤ちゃんがいる家庭
- 妊婦さんがいる家庭
- 高齢者・足の不自由な人がいる家庭
水を備蓄するアイデア
- 「ローリングストック」で消費期限を気にしない
- 水をなるべく節約するグッズも併用する(ラップ、アルミホイル、ポリ袋)
- 備蓄水の収納は「分散」が基本
- 水はベランダに備蓄してはいけない
- 生活用水の備蓄は腐るので、お風呂にためる
防災の基本は「生命維持」から
防災備蓄の中でも水は最優先かつ最重要なアイテムです。
私たちは水なしでは生きていけません。
また清潔感を保てなければ、病気になってしまう可能性もあります。
災害が起こったときにまずすべきは「水の確保」ですが、災害時の水は貴重なので手に入りづらくなります。
命を守るためにも、水はなによりも先に用意しましょう。